東京から岩手の山奥に移りすんだ子どもたちの森での日々
大きな家 〜タイマグラの森の子どもたち〜
前作の記録映画『タイマグラばあちゃん』の撮影のために岩手県のほぼ真ん中、早池峰山のふもとに棲みついてから十年。“タイマグラ”と呼ばれるこの開拓地はアイヌの言葉で「森の奥へと続く道」という意味だと言われ、人里から遠く離れた森にブナやトチ、ミズナラといった巨木が立ちならんでいる。東京から一緒にやって来た幼い子どもたちは、幼稚園もなくテレビも映らないというあまりの暮らしの変わりように、最初はまわりの山を見ながら大声をあげて泣いていたが、いつのまにかチョウをとることに夢中になり野山をかけまわって遊ぶようになる。めまぐるしく続くいろいろな命との出会いの中である日、一番上の女の子がつぶやく。「おとうさん、わたしたち“大きな家”にすんでるんだね」。

7年間にわたる撮影でカメラがとらえたのは“人間だけで生きているのではない”という忘れがちな事実でした。子どもたちは「人間とほかの生き物」というような区別はしません。“大きな家”の仲間たちは、一緒に今を生きている同じ「生き物どうし」なのです。
(2009年/日本/107分/DV/イセFILM)
 
澄川嘉彦
未定
未定
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