2021年 / 日本 / 107分 / 太秦 配給
監督山嵜晋平
プロデューサー寺脇研
脚本中野太
撮影山村卓也
出演下元史朗、烏丸せつこ、佐野和宏、和田光沙、吉岡睦雄
前売券1,500円【公開初日前日まで販売】
積み重ねた思い出が一枚一枚と抜け落ちていく——
残されたカメラには知らない男の写真。
40年を経た夫婦のさよならと始まりの物語。
10年ほど前、自殺しようとしていたおじいさんを止めた経験から、老いた人間の残された時間の生き方についていつか描きたいと考えるようになった、という監督の思いが一本の映画として結実した。
結婚してもうすぐ40年になる三郎と美智子。ある日、文学講座に行くと出かけた美智子が何故か遠い京都で交通事故に遭い昏睡状態に。途方に暮れる中、美智子の趣味だった残されたカメラを現像してみると見知らぬ男の姿が映っていた。困惑した三郎は娘の知美とともに、浮気相手探しの旅を始める――。
あとどれぐらい、自分らしくいられるのか?
全編を支える柱である夫の三郎の哀歓を見事に演じきるのは、『痛くない死に方』(20)での好演が記憶に新しい下元史朗。ピンク映画史上の最高傑作『襲られた女』(81/高橋伴明)など数々の業績を残してきた名優が、妻への不審に心を揺らす男の哀しみを見せてくれる。妻・美智子には、『四季・奈津子』(80)で日本アカデミー賞の優秀主演女優賞、『駅 STASION』(81)で優秀助演女優賞を受賞し、近年は出身地の滋賀県を舞台にしたNHK連続テレビ小説「スカーレット」でも、その存在感を確かなものにした烏丸せつこ。本作ではW主演として、長年連れ添った妻の部分と女である部分を見事に演じきっている。娘役に『岬の兄妹』(19)にて、高崎映画祭最優秀新進女優賞を受賞し、近作『由宇子の天秤』(21)でもその演技が好評を博した和田光沙。さらに脇を固めるのは、喉頭癌手術で声帯を失うも、『バット・オンリー・ラヴ』(16)で監督、主演復帰を果たした佐野和宏。日本映画の全盛期から現在まで役者人生を貫く名女優、三島ゆり子。まさに実力派俳優がそろって、若手監督の新しい一歩を支える。
本作が描くのは、年を重ねながら生きていく男と女が、自らに「何なんだ!」と苛立ったり、「何なんだ?」と迷いながら道を探しあぐね、それでも「(そんなもん)なんなんだ!!」と、その先に見えてくる光を掴もうとする姿である。
2022/2/12(土)~2022/2/25(金) |
- 上映は終了しました -
一般 | 1,800円 |
シニア | 1,200円 |
専門・大学生 | 1,000円 |
中学生・高校生 | 1,000円 |
小学生以下 | 700円 |
会員 | 1,000円 |
★入場システム、サービスデー・その他割引 |