2021年 / 日本 / 105分 / ヴィジュアルフォークロア 配給
監督北村皆雄
語り豊川容子
カムイノミ対語訳中川裕(千葉大学名誉教授、『ゴールデンカムイ』アイヌ語監修)
愛しいキタキツネを、父母の国へ送る
1986年、北海道・屈斜路湖を望む美幌峠で、大正時代から75年ぶりに「チロンヌプカムイ イオマンテ(キタキツネの霊送り)」が行われた。アイヌの人たちもほとんどが知らない幻の祭祀だ。狩猟民であるアイヌの伝統的な考えでは、動物は自らの肉や毛皮をみやげにして人間の国へやってくる。アイヌは、キタキツネをわが子のように可愛がって育てると、やがてイオマンテを行う。祈りを捧げ、歌や踊りで喜ばせ、みやげを背負わせて神の国へ送るのだ。祭祀を司るのは、明治44生まれの日川善次郎エカシ(当時75歳)。祈りの言葉を間違えれば神の怒りをかう。一言一句に魂をこめる。
35 年前に記録したこのアイヌの動物観・世界観は、現在に何を訴えかけているのか。
1960年代から日本とアジアの民族文化を撮り続けてきた北村皆雄監督が、1986年に撮影したアイヌ長老の入魂の祈りの映像に2Kレストアを行い、歌、踊り、言葉を35年後によみがえらせた。北村監督は「民俗の記録は古いほど原型が残っている。時間の奥に眠っていたアイヌの世界観を現在に引き出した」と語る。人気漫画「ゴールデンカムイ」のアイヌ語監修者である中川裕(千葉大学名誉教授)が、日川エカシ入魂の祈りを全てアイヌ語で書き起こし、現代日本語訳をつけた。音楽はアイヌのユカラ(叙事詩)やウポポ(歌)を取り入れて活動する豊川容子+nin cup(ニンチュプ)。ボーカルの豊川が本作の語りをつとめた。
- 開催終了しました -
2022/7/9(土)~2022/7/29(金) |
- 上映は終了しました -
一般 | 1,800円 |
シニア | 1,200円 |
専門・大学生 | 1,000円 |
中学生・高校生 | 1,000円 |
小学生以下 | 700円 |
会員 | 1,000円 |
★入場システム、サービスデー・その他割引 |