『幾多の北』と三つの短編

2022年 / 日本 / 90分 / WOWOWプラス 配給

公式サイトhttps://www.wowowplus.jp/cinefil/ikutanokita.html

アヌシーもオタワも絶賛! 山村浩二の野心的初長編『幾多の北』、ついに凱旋公開
日本を代表するアニメーション作家として、また既に100冊を越える絵本作家としても知られる山村浩二。近年、NHK Eテレ「おかあさんといっしょ」のエンディング・テーマだった「べるがなる」の作詞者でもあり、現在「みんなのうた」でオンエア中の「小さな夢」(うた:ヒグチアイ)のアニメーションも手掛けています。また今年劇場公開された犬童一心監督によるダンサー田中泯のドキュメンタリー映画『名付けようのない踊り』のアニメーション・パートを担当したことも大きな話題を呼びました。

世界28の賞に輝く矢野ほなみ監督の話題作『骨嚙み』を含む三つの新作短編も同時公開
『幾多の北』に加え、墨絵のかわいい動物たちが歌に合わせてコミカルに動く山村の監督作『ホッキョクグマすっごくひま』(2021/7分)、山村が若い作家たちをプロデュースした『骨嚙み』(矢野ほなみ監督/2021/10分)、『ミニミニポッケの大きな庭で』(幸 洋子監督/2022/7分)と、三つの新作短編も同時上映します。これら三作品も既に国内外の映画祭で多くの受賞を果たしており(特に矢野の『骨嚙み』は昨年2021年の第45回オタワ国際アニメーション映画祭の短編グランプリほか世界中の映画祭で28もの賞を受賞)、全四作品を合わせるとトータルの受賞数は実に50にも及びます*4。今回の上映は、山村浩二の現在に加え、彼の元で育った新しい才能までも一望できるショーケースであり、現在日本の「作家によるアニメーション」の「極北」を体験出来る絶好の機会とも言えるでしょう。

ミニミニポッケの大きな庭で

2022年 / 日本 / 7分

観察、記録、実験しながら日々を紡いだ、いとをかしアニメーション詩。NHK Eテレの番組「シャキーン!」の番組内アニメーションも手掛ける幸 洋子(ゆき・ようこ)が、自身の日記を落書きのように大胆にアニメート。自由律俳句のようなテキストとhonninmanによる過激な音楽、サラウンドの混淆。「アニメーションってこんなに自由なんだ!」と開いた口が塞がらない衝撃作。

監督:幸 洋子 / 山村浩二プロデュース

ホッキョクグマすっごくひま

2021年 / 日本 / 7分

すごく暇なホッキョクグマは、広い海で様々な海獣たちと出会う。日本語と英語の言葉遊びで、絵巻物風に描く「海獣人物戯画」。楽しい音楽と歌に合わせて、かわいい墨絵の動物たちがまったりと遊ぶ。

監督:山村浩二

骨嚙み

2021年 / 日本 / 10分

父親のお葬式で、少女は父と過ごした最後の夏を思い出す。 光の粒子のようにまたたく点描のレイヤーが映し出す、日本のとある小さな島でのいとなみ。有頂天のPVやアニメ「TRIGUN STAMPEDE」のエンディングアニメーションも手掛ける矢野ほなみが、2年の歳月を費やして紙の表にも裏にも色彩を打ち続け、自身の過去と向き合った一作。その余韻は今も世界中を震わせている。

監督:矢野ほなみ / 山村浩二プロデュース

幾多の北

2021年 / 日本 / 64分

ナレーションやセリフもなく、画面に現れるテキストと繊細に動く絵、そして音楽や効果音が巧みにミックスされたサウンドに包まれながら「体感」するアニメーション。音楽を聴くように、展覧会の絵を眺めるように、旅は続く。旧ソ連のタルコフスキーや、ハンガリーのタル・ベーラなどヨーロッパの実写映画作家の時間の流れをも思わせる、堂々たる大作。ポスト3.11、コロナ禍とも共振し、作品に身をゆだねるうちに、観る者それぞれの「北」が立ち上がる。

監督:山村浩二

舞台挨拶
日 時|4/15(土) 16:30の回 上映後
登壇者|山村浩二 監督
WEBチケットについて
上映スケジュール
4/15(土) 16:30
舞台挨拶
4/16(日)~21(金) 18:25
4/22(土) 19:20
4/23(日) 18:30
4/23で終了予定
料金
一般1,800円
シニア1,200円
専門・大学生1,000円
中学生・高校生1,000円
小学生以下700円
会員1,000円
★入場システム、サービスデー・その他割引