フィシスの波文
2023年 / 日本 / 85分 / SASSO CO., LTD. 企画・製作・配給 / 公式サイト
監督・撮影・編集茂木綾子
プロデューサー河合早苗
出演千田堅吉(唐長十一代目 唐紙屋長右衛門)、千田郁子(唐長)、鶴岡真弓(芸術人類学者)、ピエール=アレクシィ・デュマ(エルメス アーティスティック・ディレクター)、戸村 浩(美術家)、皆川 明(ミナ ペルホネン デザイナー)、門別徳司(アイヌ猟師)、貝澤貢男(アイヌ伝統工芸師)ほか
文様は、いつの時代にも人の営みと共にあった。
そのシンプルであるがゆえに豊かな文様世界は、
人類共通の記憶の古層と深く結びついている。
無限に広がる文様は、
人類普遍の思想のネットワークであり、
古代と現在をつなぎ、さらには世界をつなぐ。
遠く、深く、文様に導かれた旅。
京都に400年受け継がれる唐紙文様を起点に、太古から文様にかたどられたフィシス(あるがままの自然)を辿る。
時空を超えて、そのあわいに見えてくるものはー
Story
京都の唐紙工房「唐長」は、和紙に文様を手摺りする唐紙を400年間継承してきた。その手仕事の現場から、本作は始まる。
植物文、雲や星を表す天象文、渦巻きや波文などが刻まれた江戸時代の板木に、泥絵具や雲母を載せ、和紙に文様を写していく。その反復によって生み出される唐紙の、息をのむような美しさ。あるがままの自然のかたち、動き、リズム、色合い。文様と、自然の「かたち」や「気配」をカメラは丁寧に追っていく。
葵祭や祇園祭、寺社や茶事の空間に息づく文様。1万年余り前のイタリアの線刻画や古代ローマの聖堂を飾るモザイク。北海道のアイヌの暮らしに受け継がれている文様。まるで文様に導かれるように、時空を超えて旅は繋がっていく。
エルメスのアーティスティック・ディレクター、デザイナーの皆川明(ミナ ペルホネン)、美術家の戸村浩は、自然からのインスピレーションと、自らの創作について真摯に語る。密やかに行われるアイヌの儀式や山の神への祈りは、人と自然と文様との関係性を、より鮮明に浮きあがらせる。
小さな京都の工房から多層的に拡がる文様を巡る旅の記録が、私たちが忘れてしまった大切な感覚、全人類の古層とのつながりを思い出させてくれる。
- 開催終了しました -
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2024/4/20(土)~26(金) |
- 上映終了しました -
一般 | 1,900円 |
シニア | 1,300円 |
専門・大学生 | 1,000円 |
中学生・高校生 | 1,000円 |
小学生以下 | 700円 |
会員 | 1,100円 |
★入場システム、サービスデー・その他割引 |