ヨルゴス・ランティモス特集

ヨルゴス・ランティモスとギリシャの奇妙な波

『女王陛下のお気に入り』(2018)が第75回ヴェネツィア国際映画祭にて審査員大賞を受賞し、『哀れなるものたち』(2023)では第80回ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞。『憐れみの3章』(2024)と精力的に新作を発表し、ギリシャの鬼才から世界的映画監督となったヨルゴス・ランティモス。彼の長編監督デビュー作『キネッタ』をはじめ、製作・出演した『アッテンバーグ』、ロンドン移住直前に完成させた『アルプス』と、ギリシャ時代の3作品を特集上映!

キネッタ (2005年/ギリシャ/96分)
アッテンバーグ (2010年/ギリシャ/96分)
アルプス (2011年/ギリシャ・フランス・カナダ・アメリカ/93分)

キネッタ
KINETTA

ギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモスがオフ・シーズンのリゾート地を舞台に奇妙な行動をともにする男女を描く野心的な単独長編監督デビュー作

ギリシャ南部の海辺の町キネタ。 オフ・シーズンで人気が途絶え、海辺のホテルは閑散としている。 ホテルで働く女、カメラマンの男、事故を起こした高級車に執着する男の3人は、町で起きた連続殺人事件を再現し、それをカメラに収める。 やがて彼らの行動はエスカレートし、狂気を帯びていく…。

2005年/ギリシャ/96分
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:エヴァンジェリア・ランドウ、アリス・セルベタリス
© 2005 HAOS FILMS

アッテンバーグ
ATTENBERG

第67回ヴェネチア映画祭最優秀女優賞受賞
ヨルゴス・ランティモスが製作・出演した”ギリシャの奇妙な波”を代表する1本

23歳のマリーナは、海岸沿いの工場の町で建築家の父と暮らしている。 父が設計した工場の中で育った彼女は、人間嫌いで、デヴィッド・アッテンボローの動物ドキュメンタリーばかり見ていた。 男性経験の無いマリーナは、経験豊富な親友ベラとキスの練習やセックスに関する相談を重ねていたが、ある日、レストランでテーブル・フットボールの勝負を挑んできた若いエンジニア相手に実践を試みる。 一方、マリーナの父は病に侵されていて、余命が少ないことを感じていた。そんな父のためにマリーナは、ベラにある頼み事をする…。

2010年/ギリシャ/96分
監督:アティナ・ラヒル・ツァンガリ
出演:アリアン・ラベド、ヨルゴス・ランティモス、エヴァンジェリア・ランドウ、ヴァンゲリス・モーリキス、アレクサンドロス・二アゴス
© MMX HAOS FILM ALL RIGHTS RESERVED

アルプス
ALPS

第68回ヴェネチア映画祭脚本賞受賞
ギリシャの鬼才ヨルゴス・ランティモスが2011年に発表した日本未公開作

救急救命士、看護師、新体操選手とそのコーチから成る“アルプス”は、愛する人を亡くした人々のために故人を演じ、共に時間を過ごし、すべての要望を叶えることで喪失感を癒すサービスを提供する謎の集団。 彼らには秘密厳守や報告義務など外部には知られてはならない厳しい掟があったが、看護師は自分が担当していた患者でもあった事故死したテニス選手をその両親や恋人のために演じるうち、現実と演技の境界線が分らなくなり、報告会に参加しなくなる。 看護師の行動に疑問を持った救急士は看護師の後をつけて行動を監視し、彼女が掟を破っていることを知り制裁を加える。 やがて看護師はその行動をエスカレートさせ狂気を帯びていく…。

2011年/ギリシャ、フランス、カナダ、アメリカ/93分
監督:ヨルゴス・ランティモス
出演:アンゲリキ・パプーリァ、アリアン・ラベド、アリス・セルベタリス、ジョニー・ヴェクリス、スタブロス・シラキス
© 2005 HAOS FILMS

上映スケジュール
3/8(土) 16:30 キネッタ
18:35 アッテンバーグ
3/9(日) 10:00 キネッタ
12:05 アルプス
3/10(月) 16:30 アッテンバーグ
3/11(火) 16:30 アルプス
3/12(水) 16:30 キネッタ
3/13(木) 16:30 アッテンバーグ
3/14(金) 16:30 アルプス
3/14で終了予定
料金
一般1,900円
シニア1,300円
専門・大学生1,000円
中学生・高校生1,000円
小学生以下700円
会員1,100円
★入場システム、サービスデー・その他割引