豹変と沈黙 日記でたどる沖縄戦への道
苦難の道をたどった日本兵たち…戦中日記が明かす驚くべき真実とは
出演: 橘内良平、宮城さつき、西尾瞬三
書: 西端峰苑
ナレーション: 相沢舞
音響効果: 北條玄隆(TSP)
スタジオ: ヨコシネディーアイエー
美術協力: 兵士・庶民の戦争資料館
ヘアメイク: 内間加奈子
構成: 秋山浩之
監督, 撮影, 編集: 原義和
2025年 / 日本 / 104分
公式サイト
「戦後80年」…アジア太平洋戦争の記憶を思い起こすことがより求められる節目の年です。
「豹変」とは、日本兵が戦場で人間性を損なわれ、望むと望まないにかかわらず“人間兵器”へと仕立て上げられていった姿を表しています。
「沈黙」は、戦後、元日本兵らが口を閉ざしたこと、“豹変”の欠片を胸に秘めて生きることになった戦後の日々などを表しています。
元日本兵本人が存命で直接インタビューができる時代には、戦中日記はさほど注目されなかったかもしれません。あまりに過酷な体験であり、また 緘口令があって戦争について多くを語らなかった体験者がほとんどです。日記は元日本兵たちの知られざる一面を浮かび上がらせる社会的な財産なのです。
本作はどこにでもいたごく普通の日本人が、兵士として体験した戦場の一端を描いています。生と死は紙一重、首斬りなども行われた異常な戦場…
果たして中国をはじめアジアの戦場で何があったのか。戦中日記を丁寧に読み解くことで歴史の真実に迫ろうと挑戦したのが、この新作ドキュメンタリー映画です。
※本作には差別表現もありますが、当時の実態を伝えるため言い換えなどはせず、そのまま表現しています。
本作は、トライアンドエラー(=試行錯誤)から生まれた作品です。トライの一つが『戦中日記』への着目です。日記は、軍幹部や政治家のそれではなく、名もなき『一兵卒』のものを取り上げました。おそらく家庭では「良き息子」「良き夫」であった庶民が軍に徴集され、日本兵へと仕立て上げられていった過程を追いました。
トライアンドエラーのエラーとは、出兵した世代とその息子や娘の世代では記憶の“断絶”があり、戦場体験者不在のいま、彼らの思いに肉薄することは難しく、踏み込みが浅くなってしまうことです。2世にいくらインタビューをしても五里霧中になることが多いのです。
父親が亡くなった後、息子や娘が遺された日記に関心を寄せるのは稀で、目も通さずに古物商に流している例もあります。しかし私にとって、戦中日記との出会いは新たな地平を開いてくれました。 万年筆の文字が静かに伝える戦場のリアルがありました。戦争が人間的な営みで、生身の人間が感情を伴って行うものであることを教えてくれました。戦中日記は戦場で書かれた一次資料であり、貴重な一級資料です。
私はこれらの日記を“社会の記憶” として歴史に刻みたいと、この映画に挑戦しました。 (監督 原 義和)
10/11(土)〜13(月祝) | 12:00 | ||
10/14(火)〜16(木) | 10:00 | ||
10/17(金) | 12:00 | ||
10/18(土)より、シアターセブン(5F)にて上映 ※チケット販売もシアターセブンにて行います |
一般 | 1,900円 |
シニア | 1,300円 |
専門・大学生 | 1,000円 |
中学生・高校生 | 1,000円 |
小学生以下 | 700円 |
会員 | 1,100円 |
★入場システム、サービスデー・その他割引 |